30万円もの高額なエンボディチェアは、新品で購入するには勇気のいる選択肢です。体に合う合わないといった特性がある商品である以上、「失敗した」という後悔は誰しもがしたくはありません。
ということで、まず思いつくのが中古です。私は過去にアーロンチェアを中古で2脚購入。思ったよりは悪くなかったため、その勢いでエンボディチェアもオフィスバスターズで購入しました。

この写真は販売サイトに掲載されていたもの。購入当時の価格は¥73,315で状態はB+ランク。それなりに使用感のある中古品です。
で、実際に届いたものがこれ。

基本的には写真の通り。でも現物を見て色々と感じるところはありました。
- 樹脂部分の黄ばみは写真以上
- ファブリック部分のスレや色落ちなし
- 肘掛け部分のパッドにシワあり
- 脚部はスレやキズが多く使用感が強い
- 細かいスキマ部分にホコリ溜まりあり
- 可動部に問題はなさそう
中古の問題点として挙げられるのが、誰がどのように使ったのかわからないという点。
中古のアーロンチェアを購入したときと同様に、エンボディチェアも徹底清掃をおこないました。ファブリック部分は皮脂や汗などが残りやすいので、分解して中性洗剤で除菌&洗浄しています。

さすがに誰が使ったのかわからないものをそのまま使う気にはならないですね。私は分解できる人間ですが、分解できない人に使用感のある中古はおすすめしません。
予想よりも使用感があり、自分で清掃をおこなう手間はありましたが、これで7万円程度なら十分でしょう。新品と比べて22万円も安く手に入ったので私は満足です。
逆に、できるだけきれいなエンボディチェアがほしいなら中古はおすすめしません。このエンボディチェアが安いのには、色と年式に理由があります。
- 年式 → 2010年製造
- 色 → ホワイトフレーム
まず、年式2010年と10年以上前の製品であること。ハーマンミラーはチェアに対して12年の保証をつけています。逆をいうと12年を超えた製品の品質を保証できないということ。製造から12年前後経過した中古チェアは、購入後に早い段階で不調が発生しやすいといえるでしょう。



購入から2年立ちますが不調はでていません。製造から15年経ちますが、運が良かったとしかいえないですね。
もうひとつは色の問題。本当は黒色のエンボディチェアが欲しかったのですが高額だったのでやめました。中古市場で黒色は人気が高いため高値で流通しているからです。その他の色と比べると+5万円~+10万円くらい金額に差があります。
ここまで高いと中古を買うメリットがないため、色は考えずにグレーと白のエンボディチェアとしました。



黒色に拘りのある人なら中古で買うメリットはなし。黒というだけで中古市場は異常なまでの高値をつけています。
結論として、高額なエンボディチェアを買って後悔したくないなら安い中古を選択するのがベスト。その代わり、分解清掃が必要な点や、黒が選べないなどの問題に目を瞑らないといけません。
こういった問題点に少しでも悩んだなら、新品を購入したほうが気持ちよく使い続けられます。とはいえ非常に高額な買い物となるので、ここから先は使用感や安く買う方法などについて解説していきます。
エンボディチェアの使い心地は評判通り良い
エンボディチェアを購入してから2年経ちました。中古とはいえ、もとは30万円近くする高級チェア。使用感は非常に良く、機能性も高くて高級チェアであることを認識させてくれます。
耐久性、通気性に優れる優しい肌触りのファブリック
ファブリック素材は自動車のシートにもよく使われる素材で、耐候性が高く、通気性にも優れ、保温性も高いといった特徴を持ちます。
たしかにエンボディチェアの耐候性は高く、座面や背面の紫外線による色落ちはほとんどありません。また擦れによる剥げ、ほつれなどもなく耐久性も高いといえるでしょう。




エンボディチェアの場合、座面と背面はポリマー素材を使用し機械構造で体重を支える設計です。分厚いスポンジを使用していないため、生地はかなり薄くて通気性に優れる構造となっています。




そのため夏場に長時間座っていても蒸れて不快になることはありません。冬場は体温が逃げにくく、背中もお尻も暖かくて冷ええにくいものメリットですね。



生地は優しい触り心地で、素肌で触れても不快感はありません。蒸れることもなく、適度な通気性で長時間座っていても気にならないですね。
各個人の背中に自動で合わさるバックフィット機能が素晴らしい
エンボディチェアは機械的構造にて体重を支える設計。強くもたれかかると、背骨が自然なS字を描くようチェア側で自動的に当たりを調整してくれます。
そのため腰回りの筋肉が疲れにくく、長時間座っていても辛くなりにくいんですよね。姿勢を変えても追従してくれるので、着座姿勢の自由度が高い点もグッド。
PC作業がメインの私は一番うしろまで倒して使うことがほとんど。背中に体重を預ける割合が大きいため、フィット感を高めてくれるバックフィット機能は、他のチェアにはない強みですね。



フィット感を求めるなら、メッシュ生地で支えるアーロンチェアよりも、機械的構造で支えるエンボディチェアを選ぶべきですね。
座面の延長機能でもも裏が痛くなりにくい
エンボディチェアには座面を延長できる機能がついています。


これを前後させて、もも裏が痛くなりにくい位置へ調整します。
アーロンチェアにはこの機能がついていないのに、エンボディチェアには付いている理由。それはサイズ展開にあります。
アーロンチェアは「Aサイズ」「Bサイズ」「Cサイズ」といったサイズが存在。体格に合わせて適切なサイズを選択することで、極上のフィット感を再現します。
対してエンボディチェアにサイズ展開はありません。そのかわり背もたれは自動調整ですし、座面の長さを調整できるので、自由にカスタマイズ可能です。
個人的には、この調整機能はありがたいと感じています。なぜなら、ゲームや動画鑑賞といったリラックスモードと仕事モードで楽な姿勢が変わるからです。
やっぱりあぐらを掻いて座りたいこともあるじゃないですか。そんなときは座面を一番前まで出せば、十分な広さを確保できます。リラックスモードのときは、この邪道な使い方が一番いいんですよね。仕事モードのときは足を床につけて、正しい姿勢で座っています。



邪道な使い方も許容してくれるのはエンボディチェアの魅力。可動部が多い分、壊れるリスクもあるが庄文堂で購入したら12年の保証内で直せるから問題なし。
アームレストがかなり内側に入る構造なのでタイピングしやすい
エンボディチェアのアームレストは、上昇させると内側に絞られていき、下降させると外側に開いていく構造です。
とくにタイピングをおこなう際は、アームレストが狭めだと打ちやすく、広すぎると脇が開いて打ちにくい。なのでタイピングの際は、一番内側に絞って使っています。
YouTubeを見るときやゲームをするときなんかは、逆に開いて腕を休められる位置へ。簡単に調整できるので、様々なシチュエーションに合わせやすいのが特徴です。



アームレストのパッドもかなり柔らかめなので、肘が痛くなりにくい。表面の素材も肌触りが良くサラサラ。
中古と新品どちらのほうが後悔しないか
エンボディチェアは価格相応の優秀なチェアです。とはいえ新品だと30万円、中古なら10万円以下ということを考えると、新品か中古かどちらが自分にあっているのかと気になると思います。
実際に中古を購入した私の目線から、新品を買ったほうがいい人と中古で十分な人について説明していきます。
中古のエンボディチェアで満足できる人
次の3つに当てはまっていれば、中古のエンボディチェアでも満足できるでしょう。
- 自分で分解できるスキルを持っている
- 見た目にこだわりがない
- 面倒なやり取りができて修理費も負担できる
- ガスシリンダーの状態は運次第でもガマンできる
上記のいずれか1つでも許せないなら新品を買ったほうが満足度は高くなります。ストレスを抱えながら使っても気持ちはよくありませんからね。
自分で分解できるスキルを持っている
中古で購入して自宅に届いた状態のチェアは、ほとんどが現状品渡しです。そのため、中古販売業者のほうで簡易清掃こそしてくれますが、手間のかかる清掃などしてくれません。


ホコリ汚れくらいなら誰でも清掃できますが、写真のような黒い擦った痕などはシンナーを使わないと落ちません。
またファブリック素材の汚れは、ユーザーレベルができる清掃は掃除機をかけるくらいしかありません。しかし中古品は皮脂や飲食物で汚染されているため徹底洗浄してから使いたいもの。
エンボディチェアの分解は結構大変で、構造が複雑なので背もたれと座面を外すのに1時間ぐらいかかりました。そこからお風呂に酸素系洗剤を入れたお湯をためて漬け置き洗浄。乾燥させてから組み立てました。
分解→洗浄→組み立てまで3日ぐらい。分解方法もネットには載っていないので試行錯誤しながらやらざるを得ません。私は製造業で働いているので工具も知識もあり自力でできましたが、分解の知識がないならやめておいたほうがいいです。
分解で壊してしまったら元も子もないので、分解清掃はおすすめしません。



ただし汚れや使用感を気にせず使うならこの限りではないので、中古のほうがおすすめです。
見た目にこだわりがない
これは中古ならではの事情です。価格に反比例して古さが目立つ製品が増えてきます。
2020年以前の製造品は使用感が目立つものがほとんどです。だからこそ10万円以下で中古市場に出回っているんですよね。私が購入したエンボディチェアも2010年製造で、使用感はかなりあるため7万円で買えました。
黒色ならもう少し年式が古くても目立ちませんが、人気の高いカラーなので中古市場でも高いのがネック。中古市場だと10~20万円ぐらいしますね。年式が新しいと新品価格とほとんど変わりません。
安く購入するために中古を選ぶなら、どうしても古めの使用感があるエンボディチェアになってしまいます。なので見た目を気にせず、機能性だけを享受したいなら中古がおすすめです。



私はデザインや見た目は気にしていないのと、自分で清掃や修理ができるので中古でも十分でした。
面倒なやり取りができて修理費も負担できる
中古エンボディチェア一番の問題は、壊れたら自費修理ということ。中古販売業者でも3ヶ月程度の保証はつけてくれますが、あくまでも記載のない不具合に対するもの。
だいたい3ヶ月を過ぎたあたりから、細々とした不具合が発生。ガマンできる故障から、修理が必要な不具合まで様々です。
修理する場合、自分で直すかハーマンミラーメンテナンスにお願いするかの2択です。
自分で直す場合、知識に加えて工具も必要です。星型レンチや六角穴付きレンチ、ラチェットレンチやドライバーなど、個人で揃えると結構な値段になります。さらに部品が必要なら、ハーマンミラーメンテナンスから取り寄せないといけないので、結構めんどくさいです。
ハーマンミラーメンテナンスにお願いする場合、修理費用に加えて配送費用も自分持ち。ヤマトの家財便で送ることになるので、往復で10,000円~20,000円ぐらいの配送費が別途必要です。トータルで結構な値段になるので、中古を買い直したほうが安く済む場合もあります。
中古品と修理は切ってもきれない関係なので、中古に手を出す場合は修理費用が高額になる点を覚悟しないといけません。



アーロンチェアのバナナクッション1つで3,000円ぐらい。高級品は氷網部品ですら高いので、かなりの出費になりますよ。
ガスシリンダーの状態は運次第
これは意外と知られていない中古の罠。ガスシリンダーとは座面を上下させるための機構に使われている部品です。製造から時間が経つとガスが自然に抜けていって、座面が上がらなくなります。


なぜ部品の中でもガスシリンダーを取り上げたかというと、新品でもガスシリンダーのみ2年の保証しか受けられないからです。つまりガスシリンダーは早い段階で駄目になるということ。
中古で購入する場合、ガスシリンダーの調子は運次第です。運が悪ければ購入後に修理するハメになるでしょう。
自分でも修理は可能ですが、当然分解の知識が必要ですし専用工具も要ります。ガスシリンダーASSYも2万円前後の価格なので安くはありません。
ハーマンミラーメンテナンスに送って修理してもらう方法もありますが、送料と修理代を含めて7~8万円ぐらいで高額です。こうなると中古で購入するメリットはありませんね。



私が保有しているアーロンチェア×2とエンボディチェアはいずれも中古ですが、今のところ運良くガスシリンダーの故障はありません。
中古で買うなら手厚いサポートのオフィスバスターズがおすすめ
中古エンボディチェアの場合、新品と違ってチェア一つひとつの状態が異なります。購入した後にトラブルが発生する可能性は、新品と比べ高いです。
なので購入前後のサポートが丁寧な中古販売業者を選択することが、無用な失敗を避けるリスクヘッジとなります。
私が購入したエンボディチェアはオフィスバスターズで購入。購入前後のやり取りも気持ちよく、非常に良い中古販売業者でした。ここなら少なくとも購入のやり取りで嫌な思いをすることはないでしょう。
中古チェア購入で注意すること
希望の中古品なんてすぐには手に入らない
新品の最大の良さはいつでも手に入ること。思い立ったらすぐに手元に来るので便利です。
逆に中古は市場次第なので、希望する条件のチェアが見つからないこともよくあります。こだわりすぎるといつまで経っても購入できません。だからほとんどの人が何かしらの条件を妥協して購入に至ります。
中古品は一期一会の世界です。悩んでいるうちに他の人が購入してチャンスを逃すなんてことも。新品ならそんなことはないので安心です。
いつでもすぐに手に入ることを加味すれば、新品の価格というのは妥当なのかもしれませんね。
写真通りの見た目を期待してはいけない
写真で見たままの状態を期待して購入すると後悔します。
光の当たり具合や撮影角度次第で、被写体を良くも悪くもできるのが写真の特徴。さらに加工ツールを使って色調を整えれば、中古であっても新品のような商品画像を作れるのです。
特に中古販売業者はこういったよく見せるためのノウハウを持っているので、素人の私達では下降されていることに気づくことも難しいでしょう。
実際、私もエンボディチェアを中古で購入して自宅で初めて現物を見たとき、



写真で見るよりも結構黄ばんでるなぁ…
と思いましたからね。
アーロンチェアを買ったときは、



座面が日焼け?で結構白くなってるな…
と思いました。
現物を見て判断するのが一番良いですが、そうもいかないのが中古品の難しさ。
中古でエンボディチェアを購入する際は、写真の状態を期待しないほうが良いでしょうね。
購入予算にプラス送料15,000円を加えておく
中古チェアは表示価格だけでは購入できません。必ず送料がプラスで乗っかってきます。
大物家具を送れるヤマトの家財便がよく利用されており、料金は10,000円~15,000円位が相場です。本州だと10,000円ぐらいが相場。都市部ならもう少し安いかも。離島だと15,000円まで上がります。
送料がそれなりにすることを念頭に購入予算を考えておかないと、すぐに予算オーバーとなるので注意してください。



たとえば新品を販売している庄文堂ネクストなら送料は3,000円程度です。送料は安いに越したことはないので、中古はコスパが悪いといえるでしょう。
新品で買うなら割引クーポンが貰える庄文堂ネクストがおすすめ
やはり不満なくエンボディチェアを使い続けるなら、中古よりも新品に分があります。金額は高いものの、それだけの価値があるチェアなので、中古メインの私でも新品をおすすめしています。



新品の座り心地を知らないまま中古を使い続けるのは、結構不満がたまります。
とはいえ少しでも安く購入できるに越したことはありません。そこで庄文堂ネクストに登録した際に貰える割引クーポンを使って安く購入する方法を説明します。
会員登録後に貰える2%割引のクーポンで他店よりも安く買える


庄文堂ネクストに会員登録(無料)すると、登録時に2%割引のクーポンが発券されます。100日間限定という期限付きですが、すぐに購入するなら問題にはならないでしょう。
たった2%と思って侮るなかれ。エンボディチェアなら購入時に5,874円も割引されるので、庄文堂ネクストのほうが他店よりも圧倒的に安く購入できます。









購入ページに移動した際、自動的にクーポンが適用されるので割引を忘れることはないので安心です。
永く使いたいなら新品一択、割り切りが必要な中古は玄人向け
私は自分で直せるタイプで、色や見た目にこだわらないため、中古のエンボディチェアで満足しています。こういった人間は少数派であることを理解しているので、ほとんどの人へ新品の購入を推奨しています。
庄文堂ネクストで新品を購入すれば12年間の保証を受けられるため、消耗品の交換や故障対応による出費に悩まなくても済みます。中古ではすべてが自己責任です。
中古の場合は無駄な送料もかかりますし、写真通りのチェアが届くとは限りません。突き詰めれば、中古品の購入とはギャンブルです。新品を購入するより失敗する確率は圧倒的に高くなります。
なので無用な失敗をしたくない人に向けて、私は新品をおすすめしているのです。
それでも中古を買いたいという人は、オフィスバスターズがいいでしょう。配送のやり取りも丁寧でしたし、チェア到着後に破損が見つかったときも、修理手配を迅速にしてくれました。
チェア本体の値段は他の中古業者と比較して安くはないかもしれませんが、対応が良かったのでおすすめです。



自分には新品があっているか、中古で十分なのか。ゆっくり考えてから購入を検討しても遅くはありませんよ。
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